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所信表明

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所信表明

標茶町長 佐藤 吉彦
(平成30年12月提出)

平成30年第4回標茶町定例議会の開催にあたり、町政運営の所信を申し述べ、議員各位をはじめ、町民の皆様のご理解とご協力を賜りますよう心からお願い申し上げます。

はじめに

9月30日に行われました標茶町長選挙におきまして、町民の皆様をはじめ多くの方々のご支援と心温まるご厚情を賜り、町政運営のかじ取りを任され、標茶町長に就任いたしました。ここに、心から感謝を申し上げますとともに、まちづくりへの重責を今更ながら痛感しているところであります。
行政を取り巻く環境は極めて厳しいものがありますが、多くの皆様からお寄せいただきました信頼と期待に応えるべく公平でわかりやすい行政運営に努めてまいります。歴代町長をはじめ諸先輩方が鋭意努力され、進めてこられました政策を引き継ぎながら、町民の皆様にはさらなる町づくりへの参加をお願いし、町職員には、日常業務が本当に生活者の視点での住民サービスになっているのか、常に自己変革の姿勢で業務を進めることを求めながら、私もその先頭に立って、ふるさと標茶をもっと元気にできるよう、全力で取り組む所存であります。

自治体を取り巻く環境

国が推進する「アベノミクスにより、日本経済は、確実にプラス成長している」と言われておりますが、全国的な人口減少と少子高齢化の同時進行は過疎化を進めることとなり、本町においても例外ではなく、その「経済の好循環」は実感できない状況が続いております。地方経済が低迷する中で、収入の多くを地方交付税や国庫補助金に依存せざるを得ない現行の地方財政制度から、今後も引き続き厳しい財政運営が予想されます。
また、日本など11か国によるTPP11(環太平洋パートナーシップ協定)が本年12月30日に発効する見通しとなったことなど、さらに自由化の波はTPPにとどまらず、来年2月には日本とEUとの経済連携協定(日欧EPA)が発効することになっており、日本の農業に与える影響が懸念されます。今後の動向と国や道の対策に注視するとともに、関係機関・団体などと連携して対応してまいります。
さらに、近年は自然災害が頻発しています。9月6日未明に起きた北海道胆振東部地震は震度7を記録し、全道一円が数日に渡り停電となるなど、誰もが想定しえなかった事態にも対応を迫られております。町民の安全・安心なまちづくりを実現するため、町内会・地域会や関係機関との連携を強化し、防災・減災の対策に努めてまいります。

主要な施策等

このような中、私は、次の3点を基本方針として町政を推進いたします。

  1. 町民が元気にまちの主役として活躍できる、公平でわかりや すい行政を推進します。
  2. 標茶の特性を最大限に活かした、身の丈にあった田舎暮らしのできる元気なまちの創造を目指します。
  3. 未来に向かって、元気で創造性豊かな標茶人を育むまちづく りを目指します。

さらに、次の5つを大きな柱としてまちづくりに取り組んでいく所存です。

1.まちの元気を取り戻す、交流ステージ標茶へ

まちの元気を取り戻すため、守りの町政から攻めの町政への転換を図ってまいりたいと考えております。まず、国が奨励する事業であります「ふるさと納税」の積極的な活用を図り、返礼品となる地元特産品の販売拡大、新たな特産品の開発奨励、全国発信等により知名度アップを図ります。同様に「地域おこし協力隊」も積極的に活用し、外部からの人材導入による新たな地域資源の発掘を図り、起業化、商品化、イベントの支援などを目指します。人口減少対策として移住政策を強化し、塘路地区に分譲地を検討します。釧路市からの通勤圏であると同時に、釧路湿原国立公園に隣接する地域であり、大自然の中での生活や子育てを希望する人を全国から誘致します。交流の拠点、酪農・畜産文化の発信拠点、さらに防災機能を兼ね備えた「道の駅」を検討します。また、多和平での牧場祭(仮称)や、塘路地区での自然体験型のイベントの創造など、新たなにぎわいづくりを検討してまいります。

2.環境に配慮した、元気な産業の創造を目指して

標茶は酪農・畜産が基幹産業のまちでありますが、これまで以上に、経済団体のJAしべちゃ、森林組合、塘路漁業協同組合との連携強化により酪農、畜産、林業、水産業の振興を図り、さらに、これらを下支えする商工会とも協力し、元気な産業の創造を図りたいと考えております。まず、流域全体の環境保全が急務でありますが、バイオガスプラントの整備促進を図るとともに、農福連携による新たな雇用の場の創出に取り組みます。老朽化したJAの加工センターの改修を進め、新たな地元特産品の商品化などに向けて開発・研究など支援を充実します。ミルクプラントを整備し、学校給食での提供を目指すなど、酪農・畜産文化の発信基盤づくりを進めます。育成牧場の哺育機能を維持・継続するとともに、各地区での哺育センターやTMRセンターの整備、営農サポート体制の充実など農家の負担軽減を図ります。育成牧場の羊の飼育については、さらに地元ブランドとして供給できるよう体制の強化を進めます。町内の豊かな森林資源については、環境保全と地元酪農・畜産への有効活用、再整備の循環を維持しながら魅力ある産業として推進します。森林資源の持つ水源涵養や流入河川の保全、漁場の再生などにより、塘路湖など内水面の漁場環境の保全を図り、ワカサギなどの水産資源の安定的な確保を図り、ブランド化を推進します。観光振興策では、JR釧網本線の路線維持に努めるとともに、ワイズユースの理念に沿い、家族単位など少人数での滞在型観光を支援し、施設の充実と情報発信を図ります。

3.未来を切り開く、元気な子どもたちのために

子どもは、将来の標茶町を担う大切な宝であります。基幹産業であります酪農・畜産などの理解や将来にわたり自然環境を守り育てるため、ふるさと教育、食育、環境教育を推進します。また、地域全体で子どもたちを育てるという視点にたち、幼稚園・保育園・小中学校・高校の一貫した連携強化を図り、質の高い教育環境づくりに努めてまいります。標茶高等学校につきましては、総合学科であると同時に農業の準拠点校として、地域活動への積極的な参加が高く評価されており、本町にとってなくてはならない貴重な存在であることから、間口維持に向け、新たに通学手段であるJR・バス定期代の助成を検討するなど、教育振興会と連携を図ってまいります。また、「旧北海道集治監釧路分監本館」は、本町を中心とした東北海道の開拓史を語る上での歴史的価値が認められ「北海道遺産」に認定されました。さらに国の埋蔵文化財に登録されている多くの包蔵地など、これら標茶遺産を、ふるさと標茶の根っことして次世代に責任をもって継承してまいります。

4.安全、安心な暮らしを守る

人口減少と少子高齢化が同時進行する中で、安全・安心な暮らしを守ることは喫緊の課題であります。老朽化が進んでいる「特別養護老人ホームやすらぎ園」など、今後の高齢者の推移を見ながら、これら福祉施設の改修について総合的に検討してまいります。町立病院につきましては、空きベッドの有効活用として、特養サテライトなどの介護分野や人工透析の実施について検討を始めます。子育て世代の経済的負担の軽減を図るため、幼稚園・保育園の保育料の全面無料化、医療費無料化を大学生まで拡大します。障がいがあっても、地域で安心して働き、暮らせるよう、社会参加の機会や就労支援の充実に取り組んでまいります。高齢化社会に対応した交通体系を総合的に検討して行くとともに、町内会・地域会単位での高齢者のサロンなど居場所づくり、公民館機能の充実によりデイサービスの一部を公民館で展開するなど、利用者の視点に立ったサービスについて検討してまいります。

5.町民が主役となり、元気で挑戦する役場を目指して

町民が主役となり、町民参加のまちづくりを展開にするには、公平でわかりやすい行政を推進すること、そのために情報発信を積極的に行っていくことが必要な事から「まちづくり町民講座」を定期的に開催し、タイムリーな話題の提供に努めます。行政の拠点施設である役場庁舎について老朽化が進んでいる事から、町民開放型でコンパクトな役場庁舎の建設を検討します。また、災害時の情報発信機能も兼ね備えたコミュニティーFM放送について検討を進めます。光ファイバーについては、産業の支援や町民生活の向上を目指す視点から研究を進めます。道庁などの行政機関への職員の派遣研修や、JAなど民間との交流を積極的に進めるなど、職員研修機会の充実を図り、元気で、そして、課題に対して果敢に挑戦する役場へと大いなる変革を目指します。

むすび

以上、町政運営を担うにあたり、基本的な考えを述べさせていただきましたが、町議会をはじめ、町内会・地域会、JA、商工会、町社協などの諸機関、諸団体との連携を一層密にし、職員と一丸となって、お互いを尊重し思いやりに満ちたまち、自由闊達な議論の起こる、風通しの良いまちづくりに全力を傾注してまいる所存であります。

町民の皆様、議員の皆様のご支援、ご協力を切にお願い申し上げ、町長就任にあたっての所信表明とさせていただきます。

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お問い合わせ先

標茶町役場 企画財政課企画調整係
〒088-2312 北海道川上郡標茶町川上4丁目2番地
TEL 015-485-2111 FAX 015-485-4111

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