　
●　当館には歴史担当と自然担当の学芸員2名がおり
　ます。手荷物の預かりの他、展示に関するご質問
　等も受け付けておりますので、気軽にお立ち寄りく
　ださい。

●　また事前にご連絡いただければ、館内解説も行っ
　ております。どうぞご利用ください。

　
●　標茶町では、古くより塘路と虹別にアイヌの人々
　が住むコタン（集落）があり、現在に至るまでアイヌ
　文化が伝承されています。　特に塘路地区は、近年
　まで塘路アイヌの伝統的な神事であるペカンベ祭り
　（ペカンベカムイノミとも呼ばれる。湖に生育する菱
　の実の収穫に関する神事）が行われていました。

●　ペカンベ祭りを含む標茶町のアイヌ文化を紹介す
　ると共に、アイヌの人々が使った祭具や、生活民具、
　写真資料を展示しています。
　●ムックリを始めとする口琴も展示しています。

　
●　明治時代に、現在の標茶市街に設置され、市街地
　形成に大きな影響を与えた釧路集治監に関する資料
　の展示と共に、集治監が道東地方の発展に果たした
　役割について解説しています。

●　また釧路集治監について紹介した書物の閲覧の他、
　収監された著名な囚人や高名な集治監関係者を紹介
　した配布資料をおいています。
　　なお標茶町郷土館は釧路集治監の事務所として建築
　されましたが、この展示室は、かつて典獄（現在の刑務
　所長）の執務室として使われていた部屋です。
●　釧路集治監は実働16年。その後、網走に移りました。

８：釧路集治監資料展示室

　
●　釧路湿原国立公園、阿寒国立公園と２
　つの国立公園を持つ標茶町では、多様
　な自然の中で、多くの生き物が生息して
　います。

●　展示室には、標茶町の鳥類や哺乳類
　のハク製資料を中心に、標茶に生きる
　動物を展示しています。タンチョウやシ
　マフクロウ、オオワシなど天然記念物に
　指定されている希少な生き物のハク製
　を間近で見る事ができます。
　　森と湿原、湖と豊かな自然環境を持つ
　塘路地区を表現した「塘路の自然」大ジ
　オラマも併せて展示しており、エゾシカ
　やヒグマなどの大型のハク製資料など
　が展示されています。
●　 200余りのハク製資料を展示中です。　

「塘路の自然」ジオラマ

動物資料展示室

　
●　道東（特に標茶周辺で採集されたもの）の昆
　虫標本を中心に、約3,500点を展示しています。
　この膨大な昆虫標本資料は、標茶町在住の昆
　虫研究者飯島一雄氏の手によるもので、”飯島
　コレクション”と呼んでいます。

●　展示標本の中には標茶では絶滅したと考え
　られるトノサマバッタやオオイチモンジ、また国
　指定天然記念物となっているカラフトルリシジ
　ミなど貴重な標本も含まれています。
●飯島氏の見つけた新種も展示しています。

７：昆虫標本展示室　（飯島コレクション）

　
●　標茶町は明治１８年の釧路集治監開庁により、
　市街地が形成されました。アイヌコタンのあった塘
　路・虹別地域を除く、町内各地域は明治末期から
　昭和初期にかけて、本州より開拓の為に人々の移
　住が進み、現在に繋がる地域が形成されました。

●　展示室では、開拓の時に使った鍬や斧、鋸など
　の他、ラジオや蓄音機などの生活用具を中心に展
　示している他、明治から昭和初期にかけて撮影さ
　れた、標茶町内の古写真を展示しています。　
　　標茶町の発展に大きく影響を及ぼした、軍馬補
　充部川上支部の資料も常設展示しています。
●軍馬補充部に勤務したマタギのお話もあります。

３：近代資料展示室

　
●　縄文時代以降、北海道は弥生文化とはならず、狩
　猟採集生活を基本とした独自の時代「続縄文時代」
　となり、以後「擦文時代」を経て、「アイヌ時代」へと
　移り変わります。

●　標茶町内では、擦文時代の集落跡が良い状態で
　残されており、またアイヌ時代のチャシや、送り場
　が遺跡として保存されています。
●　擦文時代の住居模型なども展示しています。

２：先史時代　第２展示室

１：先史時代　第1展示室

　
●　標茶町は、先史時代の遺跡が210箇所確認されており、釧
　路地方を代表する遺跡の集中する地域となっています。縄文
　時代早期か　ら近代のアイヌ時代に到るまで、多くの遺物や
　遺構が発見されています。
　
●　展示室では、標茶町の縄文時代を紹介しています。多くの
　遺跡が標茶町に残されている理由と共に、これまでの発掘調
　査で得られた土器や石器を展示しています。
　　展示資料の中には、標茶町の文化財となっている石刃族文
　化の遺物「二ツ山遺跡第1地点出土品273点」の一部が、常設
　展示されています。